にだてんと多忙で悲しき日々
最近とんとブログを書いていなかった。
にだてんと王様ゲーム
にだてんは王様ゲームというものをしたことがない。
乏しい知識の中で知っているのは、くじを引いて王様を決めるということである。
くじで王を決める、ということから思い起こされるのは、室町幕府6代将軍、足利義教のことである。
義教の先代将軍は、彼の甥にあたる義量であり、実権は義量の父であり義教の兄である4代将軍足利義持が握っていた。
義量の死後も義持が後継者を選ぶのを拒否し、後継者不在のまま義持も死んでしまった。
そのためにくじで決められたのが、くじ引き将軍足利義教である。
また、王とは違うが古代アテネにおいては公職者をくじで選んでいた。
専門知識のない市民が公職をになう危険性を説いていたソクラテスは、まさにくじによって選ばれた裁判官によって死刑に処された。
かように歴史上にも権力者をくじによって決めたという先例は少ないがある。
将軍義教のくじが石清水八幡宮で引かれ、古代アテネにおいて公職者を選ぶくじは神意であると見なされたように、くじとはまさに神意である。
なれば王様ゲームは神意によって王権を与えられるゲームであるはずだ。
王は神の代理人であり、彼に逆らうことは神を冒涜することである。
この王権の絶対性は、「王様の命令は絶対」というルールに見て取れる。
それであれば、命令ひとつごとに王様が交代するという「ルール」は社会契約論的であるとして否定してしかるべきである。
「王様だーれだ!?」
「はーい! にだてんが王様です!」
「命令は、」
「王をくじで決めることをやめ、世襲制にせよ!!」
今度みんなで王様ゲームやりましょう。
にだてんと猫
にだてんは猫が好きである。
犬も好きでどちらが好きかと言われると悩ましいのであるが、とりあえず猫は好きである。
初めて猫を飼ったのは小学校に上がる前だったと思う。
ペットショップのシャム猫と日本猫の間にできた、なさぬ仲の子であった。
今でこそ「ミックス」などと呼ばれているが、当時彼らは「雑種」と呼ばれ、値もつかず放り出されるだけであった。
当時、そのような猫が生きていくためには、ヤクザになるか軍人になるしかなかったのである。
白く、尻尾の長い美しい猫だった彼は、にだてん家の対ネズミ戦闘部隊へ配属されたのだ。
「話しかけられたとき以外は口を開くな! 口でクソたれる前と後に“にゃー”と言え分かったか、ウジ虫ども!」
「にゃーにゃーにゃー」
「ふざけるな! 大声だせ! 玉落としたか!」(※1)
「にゃーにゃーにゃー!!」
「スキン顔、名前は?」
「にゃー、ホワイト二等兵です! にゃー!」
「ふざけるな! 本日よりタマ二等兵と呼ぶ。いい名前だろ、気に入ったか?」
「にゃーにゃーにゃー!!」
「聞いて驚くな、タマ! うちの食堂ではサザエさん定食は出さん!」
「にゃーにゃーにゃー!!」
こうした厳しい訓練をくぐり抜けて我が家に配属されたタマ二等兵は、ネズミ殲滅作戦に従事し、大きな戦果を上げた。
退役するまでに、パープルハート勲章、シルバースター勲章を授与され、二等軍曹で名誉除隊。
15歳でなくなった後、にだてん家の庭の一角に「タマ大明神」として祀られている。
タマはその育ちと、絶え間ない戦場のストレスにより、おとなしいとはいえない猫だった。
ネズミとの戦闘になると、狂的に昂ぶるのを何度も目撃したことがある。
タマに一度、「よく女子供が殺せるな」と聞いたことがあった。
タマは、「簡単さ! 動きがのろいからな! ほんと戦争は地獄だぜ!」と大声で笑いながら言った。
そのタマも退役後はすっかり丸くなり、戦争を知らない後進達を相手に昔語りをするようになっていた。
東京で暮らし、道を行き来する野良猫たちを見るたびに、ネズミたちとのあの忌まわしい戦争を思い出さずにはいられない。
猫たちに平和あれ。
資本主義のネズミどもに鉄槌を。
※1:余談であるが、タマは後年、獣医にて玉を落とすことになった。
にだてんとおっぱい
自営業をしていると、商売以外にいろんな肩書きがつくことがある。
にだてんもピックアップ店長以外に複数の肩書きを持っている。
そのひとつが、「全国貧乳主義者同盟議長」である。
全国貧乳主義者同盟、通称「全貧同」は、長い歴史を持つ貧乳主義者の団体である。
このブログを読んでいる諸氏の中には、かつてこの国で吹き荒れた学生運動の歴史に通じている人も多いだろう。
そう、60年巨乳闘争と、70年巨乳闘争に代表される反巨乳闘争の歴史である。
1950年代末期、COM(ちっちゃいおっぱいを愛でる会)という全国の大学を横断する小組織が始まりであった。
それは戦後、アメリカより流入する巨乳主義思想に危機感を抱いた学生達が始めた勉強会に過ぎなかった。
この活動は瞬く間に賛同者を増やし、数年後には全日本貧乳党として政界に打って出たのは周知の通りである。
しかしながら、この党勢の急拡大が後の悲劇を生んだのである。
「下乳横乳論争(※1)」を経て採択された32年テーゼ、「巨乳支配主義と階級的カップ制反対、乳の自由のため、貧乳主義者のためのおっぱい革命」によって引き起こされた巨乳主義者に対する武力闘争、第六回全国協議会による穏健派の追放、全日本貧乳派共同戦線(全貧共)への改組、さらに先鋭化・武装化する過激派グループ……。
東アジア反巨乳武装戦線「狼」などは特にその名を知られている。
このような負の歴史を抱えた貧乳主義者達にとって、暴力化する勢力と袂を分かち、健全にして正統たる貧乳主義を確立することは急務であった。
そして、第八回全国協議会において、武装主義路線との決別、発展途上乳派(※2)の除名、貧乳境界説(※3)の否定を採択し、全国貧乳主義者同盟(全貧同)が発足したのである。
全貧同の主張は誤解されがちであるが、巨乳を否定するものではない。
巨乳こそが価値を持ち、貧乳はその価値を持たないとする考え、つまり「巨乳礼賛主義」に反対するものであり、個々人がどのようなおっぱいを好むかということは自由である。
スタイルがいい=おっぱいが大きいというのは、典型的な巨乳礼賛主義であり、このような考えがおっぱいの自由を阻害し、無用な対立を生じさせるものだ。
共産党宣言に、「 今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である 」とある。
まさにおっぱいの間に生じているものは階級闘争である。
しかしながら、その階級とは恣意的に作り出された階級であり、巨乳礼賛主義者どもがおっぱいに対して押しつけた架空の価値観に過ぎない。
AカップとFカップは等価値であり、そこに優劣は存在しない。
服のSサイズとLサイズに優劣が存在しないのと同じである。
そこに階級を作り出し、闘争を生じさせ、世界中に不和をまき散らした巨乳礼賛主義者どもこそ、我々の打ち倒すべき敵である。
すべての乳に解放を!
寄せず、上げず、詰め込まず!
すべてのおっぱいは等価値である!!
一時期ほどの勢いはなくなったものの、いまだに巨乳礼賛主義の勢いは強い。
すべてのおっぱいは等しく素晴らしい、と人々が心の底から言えるその日まで、全貧同は歩みを止めないのである。
※1下乳横乳論争:下乳と横乳、どちらが良いかという論争。下乳派は巨乳主義者である、との論調から32年テーゼの作成、採択へとつながった。
※2発展途上乳派:貧乳の対象として、未成年者を含めるという派閥。全貧同においては、「幼年者の貧乳は潜在的巨乳である」と定義している。
※3貧乳境界説:貧乳を何カップまでと定義するかという論争に対し、全貧同では「おっぱいに階級無し」との観点からその境界を定めていない。
にだてんと工具
にだてんは職業柄という以前に工具が大好きである。
そもそも大学時代にバイクに乗り始め、貧乏学生故に自分でいじっていたのだが、その時に工具の大切さを思い知った。
安い工具はコスパが悪いのである。
例えばドライバー。100円ショップや、コンビニでも売ってあるようなドライバーセットは、精度が悪く、非常用以外の使い道がない。もしネジ山をなめてしまうと、手間労力費用と多大に吸い取られることになりかねないし、安いドライバーだとそれは往々にして起こる。
安い工具はラフに扱うとけっこう簡単に壊れてしまう。ラフに扱っていいのはそれなりの工具であったりする。
かといって一本数千円なんてドライバーを買うのは、専門業でもないしょぼい起業には向いてない。なので買うべきは一本数百円クラスのドライバーである。
最近仕事で使っていて、使い勝手が良かったのはビスブレイカーである。
普通使いも使いやすいが、ネジ山がつぶれかけている場合、尻をハンマーでたたいて食い込ませる事ができる。
ちなみに、尻を叩くことのできるドライバーは貫通ドライバーという種類で、尻が金属製になっている。普通のドライバーは叩いてはいけない。
貫通ドライバーの欠点としては重いということだが、1本だけ持つとすれば貫通式の方が良いだろう。
そしてどうにもこうにも回らなくなったときは、ネジザウルスが使える場合がある。
名前は聞いていたが、高いのでずっと手を出したことがなかったが、買ってみるとこれはなかなか便利である。強引に挟んで回すだけの、ただそれだけの工具である。
一応ペンチ代わりとしても使えるが、メインはやはりネジ回しである。強引につかんで回すだけなのだが、滑りにくいように加工がされているので売れているのも頷ける。
「ネジトラブルのレスキューツール」TRUSCO ネジザウルスGT ブラック TPZ-58
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家具を解体するくらいであれば、これとハンマーひとつあれば用は足りる事がほとんどだろう。
ものによっては六角レンチが必要な場合があるかもしれない。
六角レンチは片方の端が丸くなっているものだと、多少斜めに差し込んでも回せたりする。
セットでまとめて収納できるやつだと、紛失しにくいのでおすすめである。
六角レンチは油断するとすぐいなくなる。そしていなくなった奴が必要な奴なのである。
E-Value ボールポイント 六角棒レンチ セット 9本組 セミロングタイプ SL ELBW09SL
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ボルトやナットを回すときにはスパナ類が必要となる。
日常では使う機会が少ないかも知れないが、パイプベッドの組み立てなどで使う事があるかも知れない。
スパナ、レンチは高級品がたくさん出ている。実際、バイクや車に最初から着いている車載工具のうち、スパナ類はちょっと高めのものに交換した方が良い。けっこう使い勝手が変わる。
KTCやSNAPONに憧れるが、そこまで高いものでなくてもちょっとしたものを買っておくと良い。
ボルトやナットを回す場面が多いときはソケットレンチがあるといい。
たいていラチェットハンドルとセットでケースに入って売られている。
ボルトのサイズによって先端が交換でき、ラチェット機構によって狭いところでも作業がしやすいのでおすすめである。
これもほんとにピンキリなので、自分が使う寸法が過不足なく含まれているものを買うと良い。先端のソケットだけ別途購入もできるが、間違いなく無くすので最初から揃ってしまえるのを買った方が絶対にいい。
SK11 ソケットレンチセット TS-413M 13PCS 差込角:12.7mm 13点 1セット
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さて、工具を使った作業の基本は、「正しい力をかける」ということである。
とくにソケットレンチでボルトを締め付ける場合、柄が長いので無駄に力がかかって締めすぎてしまい、壊してしまった、ということも起こりえる。
先日、オクムラ氏の頭のネジが緩んでいたので思いっきり締め付けたところ、どうも変な音がした気がする。
気のせいだと信じたいが、その日以来オクムラ氏の挙動が少しおかしい。
※本日は、Amazonの広告が手軽に入れられる機能が楽しくて作成しました。
にだてんと視野
何かについて知る、ということは、それについてより細かく見ることができるということである。
例えば、「外国人が怖い」と言う人は、外国人が何者なのか実は見えていない。
漠然と「怖い」塊としか認識できないのである。
これが個々の国、アメリカ人だったりブラジル人だったり、中国人、タジキスタン人というのが見えてくれば、「怖い外国人」はいなくなる。さらに、個人を見ていき、陽気なマイケルや、人見知りの王さん、堅物のスレイマン氏などを知れば、一面的なレッテルで誰かを区別することなどもうできなくなるはずだ。
にだてん自身、このような変化をつい最近体験した。
アイドルなどどれも同じだと思っていた。
しかしながら、ある一人を「アイドル」という集団から区別することができれば――より具体的に言えば「アイドル」という雲をつかむようなイメージの中から、乃木坂46の齋藤飛鳥という個人を抽出することができれば――一気に視界はクリアーに広がるのである。
MVを見ても女の子が集団で動いてるなあ、としか思えなかったのが、だんだんと個人識別ができてくるのである。
まいやんとまいちゅんとまいまいだって区別がつくようになるのである。
これが、視野が広がる、ということである。
にだてんは齋藤飛鳥の握手券を入手することができていない。
まったく、嘆かわしい世の中である。
にだてんから新社会人へ